高い波、打ち上げられるしぶきに誘われるように、どんよりとした雲から、さらに雨も。
窓を叩くのは、波しぶきなのか、雨粒なのか。
なぜか頭の中では、八代亜紀の「舟歌」が鳴り始めたり。
こんな風景を見て演歌の心境になってしまうのは、僕が日本人だからなのか、単なるおっさんだからなのか?
急遽、伊豆のペンションへ。プライベートではなく、仕事だったのが残念だったのですが。
打ち合わせ自体は午前中で終わり、東京に戻ろうと走っていたら仕事メール。それも急いでいたので、お店に駆け込んだわけです。
ここが、今日の僕の仕事場。どこでもドア、ならぬ、どこでも事務所。
磯料理を食べさせる民芸調のお店、50人以上は入れそうな広い店内で、いきなり広げたMacBookAirはかなりミスマッチな光景だったと思います。
そのせいか、後から来たお客さんたちは僕を避けるように遠巻きな席に陣取ってましたね。おかげで、僕のまわりはざわつくこともなく、仕事に集中できました。
「せっかく休みを取って出かけたのに、モバイルに邪魔された!」って、先日会った友人はぼやいていました。3連休に有給休暇をもう一日追加して、4連休にしたのに、モバイルのせいで出先でも仕事に追いかけられた、と言っていました。
彼は会社員。この時間は仕事、と割り切れる立場。だから、その“境界線”を越えて、いつでもどこでも、ずかずかと仕事の事情をねじ込んでくるモバイルには我慢ならないのでしょう。着信しちゃったら、応えないわけには来ませんからね。
僕は一介のフリーですから。まったく逆の考え方。
モバイルのおかげで、いつでもどこでも仕事ができるように。夏休みなど、キャンプに出かけた先とかでパソコンを広げていたこともありました。モバイル環境がなかったら、仕事=東京から離れられず、家族と旅行に出かけることもままならなかったはずです。
彼の場合も、僕の立場だったら「モバイルのおかげで4連休にできた」って、思うはずなんですけどね。