「おめでとう」って言えるのは、この科しかないので。
と、産婦人科の女医さんが言いました。山行に出るので、この原稿は金曜日の夜にテレビを見ながら書いています。そのテレビの一場面でした。
ひとつの場所を72時間、カメラで追い続ける企画の番組。今回は大きな病院に設けられたコンビニが舞台でした。そこに明け方、冒頭の女医さんが来て栄養ドリンクを2本、立て続けに飲み干します。宿直明けで、これから日勤が始まるそう。「楽しいですよ」と、インタビューに答えて、その理由としてあげたのが冒頭の一言でした。
考えてみれば、一般的なお医者さんは人間が調子悪くなるのを治したり、見守ったりするのが仕事です。最悪、死と向き合うことになります。
一方で産婦人科は、全く逆です。僕の子どもたちも、産婦人科のお医者さんに支えられて人生をスタートさせました。
なるほど、そういう考え方もあるんだ!
夜勤明けで、これから日勤が待っているというのに、その女医さんはニコニコと本当に楽しそうな笑顔で話していました。
自分の好きなこと、やりたいことを仕事として充実した人生を送っている。そんな人を久しぶりに見た気がしました。
※画像はhttp://www4.nhk.or.jp/72hours/より