「Apple Motors」ができる?

アップルの売上げが低迷しているそうだ。
いくらアップルでも打ち出の小槌じゃないんだから、そういつまでも新ネタを出し続けることはムリだろう。投資家は期待し過ぎ。

それより「自動車に照準」という小見出しが気になった。
記事によれば、自動車開発ができるくらいの広大な敷地を用意し自動運転の電気自動車を開発、2020年以降に開発完了予定で、鴻海と組んで製品化するのではないか、とある。
そもそも、iPhoneなど家電製品しか作ったことのない鴻海に自動車が作れるんだろうか?

僕が気になったのは販売チャネル。
自動車だと、さすがに通販で、というわけにはいかないのではないか。でも、もし通販でヤルとしたら、それはどんなスタイルになるんだろうか。商品=クルマをどう客間で届け、基本的な注意事項や使用上の注意などのインスペクションはどうやるのか。

これまで通りリアル店舗で販売するとなると、新たに「Apple Motors」を興すのか。それとも既存のアップルストアのチャネルを活用するのか。
いずれにしても、これまでとはまったく違う販売スタイルになりそう。というか、Appleのことだからつい期待してしまう。

またクルマは車検などのメンテナンスが必要となるけれども、それはどのような対応をするのか。Appleが自前で整えるとは思えない。どこかの自動車サービス会社と組むのではないか。日本には、MacintoshのAppleのほかに車検や整備の「Apple」という会社もあるけれど、そこと組んだらおもしろいな、などなど。

iPhoneがコモディティ化するのはかねてよりの既定事項。なので、Appleは全力をかけて次のビジネス=自動車開発に専念するはず。その開発と販売は既定事項だと思う。
いずれにしても、これまでとはまったく違うパラダイムの「自動車」になるはずで、その際は売り方やサービス方法なども、Apple流に変えてくるのではないか。

最近の「イノベーション」に感じる違和感

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僕が子供のころは、クルマが毎年毎年、シュッとしていった。

金型成形の技術の進化によって、全体のシェイプやデザインにどんどん磨きがかけられたり、ターボや動弁装置などの新技術によってパワーがどんどん上積みされたり。クルマに限らずテレビなどの家電品やステレオ、ラジカセ(!)などでも、技術革新とその商品化がめざましい勢いで進んだ。エボリューションとソフィスティケーテッドの時代。主に1970年代のことだ。
折からの経済成長で所得が向上したこともあって、次々と発表される新技術を買って体験する、そういう幸せな時代を過ごせた。と、今になって思う。

それに対して近年、例えば90年代以降の技術革新というとインターネットに代表されるIT化だ(ついでに低成長)。iPhoneに代表されるように、電話や音楽プレーヤーなど、すでにある技術を組み合わせて価値を作るというやり方。そう、エボリューションから「イノベーション」へ、それによる新たなビジネスモデル構築の時代へ。というか、ビジネスモデル構築こそイノベーションだという風潮さえあるように思う。

そういう風に考えると、特にIT関連の人たちが自動運転車とかに熱狂しているのが何となく理解できるようになってきた。彼らは、クルマそのものの進化ではなく、ITやネットワーク化がもたらす新しいビジネスモデルにワクワクしている。UBERみたいな。

一方で、モノやメカ自体がどんどん進化していく“幸福な時代”を過ごした、僕のようなおっさんにとっては、最近の「イノベーション」であっても、その成果物であるモノ自体に、どうしても目がいってしまってしまう。

だから、Googleが作った自動運転カーはパックマンのお化けみたいだし、テスラモータースの電気自動車はロータスやジャガーのオリジナルデザインを知っているだけに見ためのインパクトや魅力はゼロ。そのカタチに新鮮味はひとつもなく、イノベーションがデザインされていない。走ると違うんだけどね。

そう、最近のイノベーションは、カッコ良くないんだ。見て楽しくないんだ。
あの程度のモノ見せられて「コレが未来だ!」みたいなことをいわれても、まったくワクワクしないわけです。

だったら冒頭の画像の方が、よっぽどインパクトも未来感もあるわけで。ハイテク大国、フランスを象徴する、コンコルドとシトロエンDS。コンコルドの初飛行は1969年だったから、これからまさにメカ・ハイテクの黄金期を迎えようとする頃の一枚だ。

 

近ごろの「未来」はちっともワクワクしない。進化って、なんだっけ?

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テクノロジーによるファッショだよ、「違法」だなんて。暴力ですらある。

「全自動運転カー以外の車両が違法になる未来が来る」とテスラのマスクCEOが語る』という記事を読んだのだけど、ちっともワクワクしない。共感すらしない。

テスラCEOは、まあ、技術者として当たり前のことを言ってる。テクノロジー最優先の人がいかにも考えそうな、理路整然として効率的な未来像。
しかし、そこに人間の感情とか、感性とか、感動とか、そういう「感」にまつわるようなことは一切考慮されてない。排除されてるといってもいい。

だって、さ。
自動車という乗り物はバイクと並んで、移動手段であると同時にエモーショナルな乗り物でもあるわけ。
加速感が気分いいとか、ハンドル握るのが気分転換になるとか、眠れない夜とかにぶらっとその辺を走ってくるとか、そんな付き合い方もあるわけじゃないですか。何も、A地点からB地点への移動だけに使うわけじゃない。

テスラCEOの考えでは、そういったエモーショナルな要素は一切排除。これからの「全自動運転カー」は他車と協調して、理路整然と移動する道具になる、と。その方が安全性もエネルギー効率も一段と高められる、そうだ。

確かに、ミスばっかりする人間よりも、機械の方がだんぜん正確。大勢の命を預かる旅客機などは、全自動操縦がメインの考え方だし。

そんな世界が、僕ら個人で利用するクルマにも広がろうとしているわけだ。ふらっとどこかに行きたいなと思っても、クルマに「ドコニイキマスカ」って聞かれちゃうんだよね。
で、あっちの道って走ったことないから行ってみようかと思っても「ソチラノミチハ・トオマワリニナリマス」とか、拒否られることもあるんだよねぇ。。。

それって僕から見れば、ファシズムでしかない。テクノロジー独裁主義。
それに路上を走るすべてのビークルが自動運転になったら、そうしたら、もはや個人で持つ必要はなくなるでしょ。
流しのタクシーを捕まえるみたいに、空いているビークルをスマホか何かで呼んで、目的の場所に行って、着いたらそこで乗り捨て。そうしたら次の人がまた乗ればいい。道路交通全体主義。
個人の所有から社会全体の共有へ。ほら、ファシズムだ(笑)。

そうなったら、「ふらっとどこかに」などと、自分のアタマで考えたりカラダで感じたりするままに動くような人には、つらい世界になるよね。

そうじゃなく、自分から考えたり動いたりもせず、社会の流れに身を任せる。そんな生き方の方がいい感じになってきそう。そうすると、いまの「草食系」と呼ばれる若い人なんか、超未来的な生き方なのかも知れないな、などとも思ったり。

その一方で、なにかと「ふらっと」しがちな人間の気分を満足させるために、プロジェクションマッピングがもっと進んだような高度な技術を使って、「気分転換バーチャルリアリティ」みたいのを考える人がきっと出てくるよ。笑いゴトだけど、笑いゴトじゃないよなぁ。

リンク先のページにはAI(人工知能)の話題とかも。
このあいだ読んだ別のニュースでは、AIは技術が進んできて高度な判断ができるようになったけど、その反面、悪用されると取り返しが付かないことになる、と。映画「ターミネーター」で未来の社会は人工知能に制圧されていたけど、最悪の場合、ああいう世界がやってくるかも、ということだよね。

最近ではアップルウォッチも発表になったけど、ときめかなかった。

ホント、最近の「未来」って、ワクワクしない。
子供のころ、学校の授業で絵を描いた「21世紀」はもっとピカピカしてたのに(笑)。
むしろ、ISILみたいな社会情勢もあわせて考えると、閉塞感さえある。

「進化」って、どういうことだったっけ?

※画像はリンク先より

オーバーなクルマ

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安全のために、ルールを守らないことにしました。

っていう感じでしょうか。ニュースによればGoogleで開発している自動運転車の開発で、制限速度を超えて走れるようにしているらしい、ということが分かったそうです。スピードオーバーするようにプログラミングされたクルマ、ですね。

人間が運転するクルマ(なんだかヘンな言い方!)と一緒に走るには、その方が安全、と判断したから、というのがその理由だそうです。

確かに、制限速度よりも速いスピードで流れている道なんてざらですからね。そんな中で制限速度で走られたら危なくて仕方ない、ということなでしょう。

それが現実。

だけど本当は、ルール(日本だったら道路交通法)は守らないといけない。守ろうとすると、現実は、危ない。危ないけど、守らないといけない・・・堂々めぐりですね。

コトはアメリカだし、Googleのイノベーション事業なので、何はともあれ、事業化を前提に進めていこうとすると、現実>ルール、なんでしょうね。ルールなんて、現実が変われば変わっていくものだし。

これが日本の企業だったらどうなんでしょう?

ルールはきっちり守るはず。制限が時速50キロなら、1キロたりともオーバーしないシステムにするはず。一方、制限速度を超えて迫ってくる「人間の車」をピュッと避ける仕組みとか、アラームのようなシステムとか、そういう細かいデバイスを作って安全を確保しようとするんじゃないかな。それはそれで、大変だと思うけど。

※画像はhttp://www.gizmodo.jp/2014/08/16_8.htmlより