行間ゼロ

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400字書いたら半分に削る。と、これは広告コピーの書き方の話。
電通のウェブサイトに出ていました。
確かにそうだと思う。短かいほど、ことばが際立ってきて、印象的になる。まさに職人の技だよね。僕もこんなコピーを書かないと、と思っちゃった。
けど、若い人とか、Webコンテンツとかでは、また違った物言いになるんじゃないか、とも思ったわけで。
だって、いまの若い人は“行間”なんか読んでくれない。
サンプルの文章で「口眞一文字」があるけど、それを「何か耐えている」などとは読み替えてくれない。ゼッタイ。
書かれているとおりの文字の意味しか取ってくれない。この場合も、痲一文字の口のかたちを真似してオシマイ、じゃないか。
良い例がJ-POPで、最近ヒットしている歌詞を聞いていると、
「君が心の底から好きだ」「何があっても君を守りたい」みたいな、分かりやすいけど平たい文字列ばかりだ。
「ソーダ水の中を貨物船が通る」なんて詩を聴いたら、きっと意味が分からなくてパニクっちゃうんじゃない?
それに、掲示板などでは言葉尻をとらえて、文意や論点はそっちのけで、揚げ足取りのバトルロワイヤルもしょっちゅう。
文字は、情報を伝える記号なんだけど、日本人が俳句や短歌で磨いてきた情感といったものは、ちょっとムリなのかな。
パソコンやスマホの画面では、“行間”は伝わりにくいし、何より、文芸書なんかあまり読まなくなって行間を読む体験がなくなっちゃってるし。
反面、マンガなどは“行間”をビジュアル化したメディアだし、テキストの領域だと絵文字がある。
けど最近は絵文字の量が増えまくって、どんな感情を表してるのかよく分からないものもあるけどね (^_-)
※画像はhttp://www.weibo.com/1653603955/AEIoRdVM6?type=comment#_rnd1417081155338より

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