コトバが出ない

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これは、リアルの世界の映像です。

戦闘機が空中給油をして向かった先は、シリア。そこで「国」を名乗る集団に砲弾を浴びせました。画面に映っている、まさにこのミサイルが炸裂したのです。

8月、自衛隊の総合火力演習をじかに見て、その迫力に圧倒されました。あれはデモンストレーションだったのですが、今回は「本物」です。

何故、何のために砲弾が撃ち込まれたのか、その理由は理解しているつもり。でも、その砲弾が狙っている「彼ら」は生身の人間なわけで。そこまでのやり方が必要だったのか、また、やらなければどんなことになるのか・・・

これが現実なんだろうけど、ちょっと整理しきれない。
コトバが出てこない。
このムービーを初めて見てから3日経つけど。

画像はhttps://www.youtube.com/watch?v=ehCaApeZKhI より

アクセスもイベントのうち

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昨日に続いて、「そうかえん」の話題です。行き帰りがとても大変でした。

演習は、10時から12時まで。その2時間のイベントを見るために、朝4時から夕方5時まで、まる一日かかりました。

そもそも、自衛隊の演習場はパブリックな場所ではないので、交通の便は良くありません。へんぴな場所にあるといった方がいいでしょう。混雑を想定してマイカーは規制され、バスかタクシー、あるいはてくてく歩いていくしかありません。
そこに最近、ネットなどで話題になり、見たい人がワッと押し寄せるようなことになっています。前の日から来て待っている人もいたようです。すごい!

そのせいか、明け方4時に御殿場に着いたにもかかわらず、駅周辺の駐車場は満杯! なんでも夜中0時にはその状態になっていたようです。
何とかクルマを置いて会場に辿り着くと、こんどは人の行列。スタンドに座るまで2時間かかりました。

終了後、帰りの列についたところ、会場を出るまでに1時間半、タクシー待ちの列で2時間、御殿場市街地に置いたクルマに辿り着いたのは、夕方5時になっていました。

少し状況を甘く見ていたとは言え、大変でした。「もう来年はいやだな」と言いながら待機列に辛抱強く並んでいた人を何人も見ました。
その一方で、迷彩柄の服やグッズを身に纏い、いかにもおたくのような人もけっこういて。そういう人は、来年も前日から用意周到にやってくるでしょう。

「そうかえん」は、本来、新人自衛隊員に装備やその使い方の実際を見せるのが目的。それを一般の人にも周知するために解放することになった、ということなのだそうです。
集団的自衛権の問題で、自衛や戦争について話題や関心が集まっているように思います。僕は、この演習を見ていろいろ考えさせられました。もっとたくさんの人に見てもらいたいと思いました。

でも、行き帰りでとても疲れてしまったので、この意義あるイベント自体の印象や感想よりも、「疲れた」「大変だった」という記憶の方が大きくなってしまいました。

見応えのあるいいイベントだったのに、とても残念です。
イベントで体験した良い記憶や印象をそのまま自宅まで持ち帰ってもらうために、無理のないアクセスは重要だな、と痛感しました。

ほんとうの戦争。

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最後は、歯を食いしばって見てました。なんだか、こちらに向けて実弾を次々と撃ち込まれているようで。

特に、4台の10式戦車が同時に実弾を発射する光景は鮮烈でした。鋭く、ものすごい轟音。何かを引き裂くような、すべてを覆すような。同時に押し寄せる音の衝撃波。頬や腕など、無防備に露出した部分に衝撃を伝えます。そんな実弾が、世界遺産、富士山のふもとの演習場に何発も撃ち込まれていきました。

陸上自衛隊の「そうかえん」を見てきました。
自衛隊の装備が、実際に実弾射撃をしながら、演習を行います。

「痛い、なんて感じることなく死んじゃうんじゃないか」
「死体なんて、一瞬で見分けつかなくなるくらいバラバラになるよ」
僕たちを含め、そんな感想を話し合っている人がたくさんいました。また、そんなことを思わずにいられない、圧倒的な武器の数々でした。

後半の演習は、「島嶼部に対する攻撃への対応」という設定。いまを反映して、ものすごく実践的です。国としては、とても切実な問題ともいえます。

集団的自衛権で、憲法解釈が問題になっています。テレビやネット、新聞で論議され、僕も頭の中ではいろいろ考えていたつもりでした。
戦争とは、どんなことなのか。また、国や生活をも守ると言うことは? 自分の生活が戦争に巻き込まれたら。子どもたちが戦争に行くことになったら・・・

そんな“頭中の空論?”を、木っ端みじんに吹き飛ばすほどの衝撃がありました。演習とはいえ、これが現実(それもほんの一端だけど)なのだと思いました。

実際に見てみて、本当に良かった。帰ってきたばかりの今は、それだけ言うのが精一杯です。