「11月8日、合法的にテロができるのはこの日しかない」
情報源: マイケル・ムーア「ドナルド・トランプに投票するのは合法テロだ」
いよいよ危機感MAX!
メディアや有名人がなだれを打つように「アンチ・トランプ」を表明しはじめた。
そもそも民主党支持のニューヨークタイムスをはじめ、雑誌ヴォーグもトランプへの危機感をあらわに創刊以来はじめて政治的な主張を展開した。
そのほか、トランプを大統領候補に推したはずの共和党のブッシュ、レオナルド・ディカプリオやマドンナ、ケイティ・ペリーといった有名人も続々とアンチ・トランプ同盟に名を連ねている。
あのマイケル・ムーアも「トランプに投票するのは合法のテロだ」とまで言い出した。そこまで言うか、という感じ。
「なに、トランプもいつかは失速するよ」そんなふうにタカをくくっていたのだと思う。普通なら、あんな暴言と無分別、独りよがりの主張なんてありえない。大統領候補というのが冗談なくらいありえない。
クリントンとの公開ディベートでトランプは3連敗してさすがに旗色が悪くなったけれども、それでもアメリカ中間層の熱狂的な支持にさほどの影響力はなかったらしく、思ったほどの差がつかない。
普通ならとっくに失速してもいいはずのトランプの勢いが余り衰えない。その異様な空気に、さしもの“常識人”たちも慌てだした、というのがこのアンチ・トランプキャンペーンになったのだろう。
そう、普通の意識をもっている市民だったら、トランプが言っていることなんてテレビショーで視聴率を稼ぐためのネタぐらいにしか思えないはずだ。
でも、現実のアメリカ社会はそうはならなかった。
トランプの“ジョーク”を真に受け、そして彼を共和党の大統領候補にまで押し上げてしまった。
経済成長がもたらした貧富の格差、グローバル化による失業の増大や収入の低下といった現代社会の問題が、この空気を生み出したのだと思う。
今回は“良識派”の主張が大勢を占めそうだが、経済や社会の構造に変化や明るさが出てこないと、次はどうなるか分からないんじゃないか。そんな危機感も感じてしまった。
マイケル・ムーアの傑作。世界っていろいろなんだなぁ、と思う。