企画書なのですが、大丈夫ですか?
最近、こんな案件も増えてきました。
企画書を作るのではなく、企画書のコピーを書く仕事。すでに企画はあるのだけど、分かりやすくするために言葉の言い方や、タイトルを作る作業です。はい、もちろん。全然大丈夫です。
プレゼンの企画書というと、分厚くて、ぎっしり。文字やデータの量が多ければ多い方がいろいろ考えた感じで、なんだかありがたそう。それを大きなA3サイズに出力して、人数分を恭しく・・・なんて話はもはや今は昔。
大体、みんな忙しいですから、サクッと読めて趣旨がすぐに分かったほうがいい。もったいぶった話やもっともらしいデータは、まあ、見たい人がみれば。突っ込まれたときに提示できれば、という考え方にどんどん変わっています。
企画書という「専門書」の見せ方や作る意識が、広告とかパンフレットに近づいている。そんな言い方ができると思います。企画書の広告化、というか。もっと分かりやすく、商品=企画をもっと魅力的に。なので、コピーライターが最後のコトバを仕上げても、不思議はないです。
もともと、制作会社や広告代理店がつくるクリエイティブの企画書なんて、面白いモノが多かったですからね。「なぜ、おとなはウソをつくの?」なんて、問題提起のコトバをドーンと載せたり。ターゲットとなる生活者の行動をイラストだけで見せて分からせたり。
企業のプレゼンですし、企画者は別の人なので、そこまでぶっ飛んだモノを作るのはなかなか難しいですが。
また、最近は企業から企業へのプレゼンの他に、企業内プレゼンのために企画シートを用意することもあります。大きな企業などは、事業案を通すために部課単位、事業部単位、さらに事業部長など、何度も社内プレゼンを繰り返してコンセンサスを形成していくことがあります。
新規事業なんて、そもそも、誰もやったことがないので、コトバだけじゃ今ひとつピンとこない。だから、イラストを作ったり、モーションピクチャーを起こしたりして、その狙いや効果などを「見て」分かってもらう。そんなプレゼンのファイルを作ることもあります。
「相手に伝える」「相手に分かってもらう」「納得してもらう」そんなコミュニケーションを必要とする裾野がどんどん広がっている気がします。そういう状況がある限り、僕らコピーライターの仕事も広がっていくのだと思います。
※プレゼンの神様も、実はそのリハーサルは何度も神経質なくらい行ったそうです。画像はhttp://csspro.digitalskill.jp/wp-content/uploads/2011/10/SteveJobsImage.jpgより