「中国から部品調達するのはやめました。日本製に切り替えます」
ちょうど去年の今ごろ、日本のメーカーの人から聞いた話です。いま騒がれている、中国の食品製造トラブルを聞いて思い出しました。
その部品工場では、最初は、日本が要求してきた通りの品質で上げてくるそうです。日本サイドで「いいかな」と思ってそのままにしていると、だんだん歩留まりが悪くなる。どんどんひどくなる一方なので、中国まで出かけて確かめてみたら、なんと! 当初指定した製造方法とはまったく違うやり方で作っていたそうです。
「こっちの方が作りやすいよ」って、その中国の担当者が涼しい顔で言ったそうです。モラルの問題はさておき、そもそもビジネスが分かってない感じを受けました。
なぜこの部品を作っているか、そのために、どんな作り方や精度が必要なのかをきちんと理解していれば、作り方がめんどうでも、決められた手順通りに作るはずです。
でも、彼らにとってみれば「作って納める」しか眼中になくて。だからどんどん、自分たちに都合のいいように作業工程を変えてしまうのでは、と。
そんなことを考えたニュースでした。
※写真は本文とは関係ありません!