ファイティングポーズ

「誰もキズつけないが、誰にも届かない言葉を重ねても仕方がない。」

この広告キャンペーン、CDさんのコトバ。

とんがった方が、刺さる。それは、みんなよく知ってる。
だけど、広告は嫌われたくないので、つい、みんなに良い顔したくなっちゃう。
八方美人。

でも、何かを変えようとしたり、現状をぶち破ろうしたら、それじゃダメで。

これは、広告のカタチをした、挑戦状。

東京を仮想敵にしているけど、東京に代表される都市的な地域、現代的な価値観を相手に、ファイティングポーズしている姿が浮かんできた。

徳島は、本気だ。

※画像と情報はhttp://www.advertimes.com/20140912/article170238/ より

「価値」あるキャンペーン

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なんとも太っ腹なキャンペーン!

iPhone6の新発売キャンペーンとして、世界的アーティストU2のニューアルバムを全世界のiTunesユーザーに無料配布、だそうです。AppleがU2に払った金額は100億円とも。全世界のiTunesユーザーは5億人だそうなので、1人当たりの経費は20円くらい、でしょうか。

金額も規模も話題性も、まさに最大級のキャンペーンです。

iPhoneというか、スマートフォン自体、商品としてはそろそろ成熟期に入っていて、ガジェット好きにとってはこんどのiPhoneは画面サイズ以外、あまり新味がない、という評判もありました。CPUなどハードウェアのスペックでは、ライバルのサムソンには及ばないじゃないか、という“陰口”も聞かれます。

ただ、Appleが以前から一貫して、その製品を通じて提唱しているのは「ユーザーエクスペリエンス」です。パソコンをはじめタブレット、そしてスマートフォンなどどれも、その利用者にとって便利だったり、感動する体験をとどけるためのツール、という位置づけです。

そのために、堅牢でシャットダウンすることないOS、外出先でも長く使えるバッテリー、マニュアルなしでもサクッと使える操作性などが重要視されます。特別な用途でしか使えないような機能やオプション、カタログを飾るためだけのマニアックなハイスペックなどは、たいして重要視されません。

スティーブ・ジョブズが亡くなってからも、Appleのそうしたアイデンティティというかブランディングは維持されていると思います。

今回のU2ニューアルバム無料ダウンロード・キャンペーンも、エクスペリエンスをとどける、というAppleポリシーの一貫なのだと理解できます。単に目立てば良い、印象に残れば良い、といった一般的なキャンペーンとは一線を画しています。こうしたことが、Appleのブランド価値をまたひとつ押し上げるのだと思います。

とはいえ、さすがにAppleにも誤算があって。いくらU2の新譜でも「いらない」という人も5億人の中にはいたようで。急遽、アルバムを削除するアプリ(U2の新譜はユーザー側で削除できない仕様だったので)を作って配布する騒ぎも起きたり。そのことでこのキャンペーンを知ることになった人もいたりして、それはそれでバズる効果もあったり。。。

かくいう僕も5億人のうちの一人で、さっきダウンロードしようとしたのですが、なんだか見つからなくなっちゃいました。さっきからiPhoneをさわりまくって、あっちこっち探しています。これもAppleの戦略なのでしょうか(笑)

※画像はhttp://www.apple.com/jp/U2/より