ISIL(世間的には「イスラム国」)は怖い。ヤバい。
だって、オウム真理教のときとそっくりな感じがするから。しかも今回は、その超強力拡大版に見えるから。
「こんな社会じゃダメだ」なんて思うときは、しょっちゅうある。特に若いときなんかはそうだ。ただ、僕なんかはそんなにマジメじゃなかったし、ラクだったり楽しかったりする方が好きなので、どんどん流されていっちゃったけど。
でもマジメだったり一本気だったりする人の中に、たまにとことん突き詰めちゃう人がいる。
中村修二さんみたいな研究者だったら良いんだけど、そうじゃない人はどうするか。
あの、オウム真理教があった時代は、「麻原彰晃」と名乗っていた松本智津夫について行っちゃった人が多く出た。生まれたばかりのひな鳥が、最初に見たモノを親だと思ってついて行くみたいに。
この人となら、現状を打破できる。世の中を変えられる。理想を実現できる。そんな思い込みもあったと思うよ。
そうでなければ、東大とか京大とか世間一般で「頭が良い」といわれている人が、あんなにも共感して、犯罪に手を染めていったりするわけがない。
理想もこころざしもあった。それを支える知性も持ち合わせていた。
だけど、性急に「解」や「結果」を求めすぎた。マジメすぎたこともそうした行動に拍車をかけたのだと思う。
社会的な手続きを踏まないで自分たちの意思を通そうとしても、それは社会が認めない。敵対するしかない。
まさに、彼らはダークサイドに落ちていっちゃったんだな。
あの時代の、そういう構図が、いま「イスラム」の名のもと、全世界規模で広まっているのがISILなんじゃないか。と思うわけ。
現社会の体制に疑問や不満を持つ人たちの受け皿。オウム真理教のときは、松本がアグラをかいてちょっと跳んで見せて、それを見た人が「おおぉっ!」なんて感動しちゃって入信しちゃった、、、なんてかわいいもんだったけど、ISILは桁違いだ。
世界に冠たる巨大宗教のイスラムがベース。信仰者は全世界にいるし、文化としてもものすごく幅広くて奥が深い。世界でどんどん吸い寄せられる人が出てきている。
実際に日本でも、北大生が行きそうになって公安に止められたけど。しかも、今回もサリンの時と同じような高学歴の若者だし。
オウム真理教のときは、アジアの片隅の、ちっぽけな国での話で終焉したけど。
ISILはまったく違う。そんなことじゃすまない。全アラブ、全世界規模。しかもその吸引力はハンパない。
悪夢。早く終わってくれ、と思う。
※画像はhttps://www.youtube.com/watch?v=VZuxX1pRXVYより